2009年10月15日木曜日

コンテンツ文化史学会第2回例会「ライトノベルと文学」

皆様。はじめまして。現在、東京大学で特任研究員をやっている玉井です。

誘われてアカウントを作成していながらも全然書き込みをしていなかったのですが、最初の書き込みが宣伝です。しかも「ライトノベルと文学」というタイトルからも分かるようにゲームと関係がありません。これはいかがなものか・・・。

しかしですね。新城カズマさんが『ライトノベル「超」入門』(ソフトバンク新書、2006年)でこう書いています。「ゲームという「方法/視線」が「近代的な文学における登場人物」を「キャラ」に変えてしまった」(同書130ページ)。そう、いわゆるJRPGや美少女ゲームなどにおける物語の概念がライトノベルという文脈に生かされているのではないかという指摘です。それは一つには読み手のゲーム・リテラシーの変化というものがあるでしょうし、何より美少女ゲームのシナリオを手がけている人がライトノベル・レーベルで小説を発表するという実態的な点もあるでしょう。

それが果たして本当かどうか。実証できるのかどうかというのは、これから学問的に検証されうる課題だと思います。

というわけで、まずはコンテンツ文化史学会の第2回例会「ライトノベルと文学」に足をお運びください。以下、コピペです。

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http://www.contentshistory.org/2009/09/29/541/

第2回例会「ライトノベルと文学」開催&事前申込開始のお知らせ


コンテンツ文化史学会はこの度、第2回例会「ライトノベルと文学」を開催いたします。
本例会におきましてはライトノベル を取り上げ、従来の文学研究との枠組みの中で相対化が可能かどうかを出発点として考察してまいります。特に文学・児童文学といった既存の分野からどのよう にライトノベルを捉えることができるのか。また、ライトノベルという概念そのものをどのように捉えていくことができるのか。といった点に踏み込んでいきま す。
大島報告では近代文学、特に宮沢賢治作品を取り上げ、ライトノベル作品にどのように受容されているのかを考察します。宮沢 賢治自身が想定していた読者層とライトノベルの読者層の重なりを踏まえて、ライトノベルの成立の一側面を明らかしていきます。井上報告では岡田淳『選ばな かった冒険―光の石の伝説―』および小野不由美『十二国記』シリーズを取り上げ、ジャンルを超えたコンテンツの受容とそれに関わる諸行為の可能性を考察し ます。山中報告ではライトノベルというジャンルが文学との相対化によって、既存の枠組みを変容させていく過程を、言説分析を通じて明らかにし、その要因を 探ります。
例会へのご参加を希望される方はお手数ですが、以下の例会参加申込フォームよりお申し込みください。申込は先着順とし、定員になり次第締め切らせていただきます。お申し込みいただいた方には当日の研究報告資料をご用意いたします。

■例会参加申込フォーム

http://www.contentshistory.org/event_entry/
当日参加につきましては申込の状況に応じアナウンスさせていただきますので、こまめに学会ウェブサイトをご確認くださいますよう、お願い申し上げます。
また例会終了後に簡単な懇親会を行ないます。こちらもぜひご出席ください。

■コンテンツ文化史学会第2回例会「ライトノベルと文学」

日時:2009年10月18日(日)12時半開場、13時開始
場所:芝浦工業大学豊洲キャンパス研究棟5階大会議室
http://www.shibaura-it.ac.jp/about/campus_toyosu.html
参加費:500円(会員は無料)

■プログラム(予定)

司会:七邊信重
13:00-13:40 大島丈志「ライトノベルにおける日本近代文学の受容」
13:40-14:20 井上乃武「コンテンツ横断的テクスト受容の試み-児童文学からライトノベルへ」
14:20-14:30 休憩
14:30-15:10 山中智省「揺れ動く「ライトノベル」-ジャンル形成の現在」
15:10-15:20 休憩
15:20-16:20 総合討論

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