世界最大のゲーム開発者の国際会議,GDC(Game Developers Conference)が今年は3月第1週に開催される. 我々IGDA日本も告知協力を行っており,さらに本記事ではアカデミック関係(教育・研究)の観点からプログラムを紹介したい.
産学交流の場として
GDCはゲーム産業における産学連携の場として重要な役割を果たしてきた.特にGDC2002で開かれた「IGDA Academic Summit」はその後のIGDAカリキュラムフレームワークやEducation SIGの立ち上げだけでなく,IGDA日本の立ち上げに大きな影響を与えている(新清士「ゲーム産業と学術研究機関の関係」参照).その後,ヨーロッパ発祥のDiGRA世界大会, 小規模会場での開催にこだわるGDCSE(のちのFDG),あるいは人工知能のAIIDEやSIGGRAPHのように分科会から発展した専門性の高い国際会議など,特色ある 学術会議の種類も増えてきた.GDCはそれらの国際学会のように専門家が最先端の発表を競う場ではないが,その一方で,それらの専門分野ごとの集まりでは出会えない業界を越えた交流の場所としてGDCは機能している.