(Global Game Jam 2013 基調講演ビデオ (字幕を有効にすると各国語の字幕が表示される).なお最初の1分間はスポンサーのCMなので日本語字幕はない.)
全体の速報
2月の速報によれば,GGJ2013は63ヶ国で会場が設置され,1万数千人が3000作品以上をアップロードした.こうなってくるともはや誰もGGJの全貌を見渡すことができない.このGGJの爆発的な増加は昨年から予測されており,すでに本ブログ「Global Game Jam 2013: 世界最大のゲーム開発者調査もはじまる」で紹介したように,国際的なゲーム研究チームがGGJの調査分析に着手した.まず5月中旬にFDG(Foundations of Digital Games)国際会議の中のGGJ分科会で分析の速報が発表されている.以下のグラフはFDG2013論文集からの引用だが,ゲームジャムの拡大のペースは衰えることなく増加している.
図: Global Game Jam のサイト数、参加者数、登録されたゲーム数の増加(2009-2013)(FDG2013 GGJ'13)
日本国内の様子
今回,IGDA日本ではウェブサイトやソーシャルメディアでGGJサイトを開設する有志を募集し,以下の会場が実際に開設された.それぞれの会場運営の都合で、参加資格や時間に制限が加えられることもあったが、これだけ多くの会場ができたことで参加者にとっては選択肢が増えたと言えるだろう。- 札幌会場(公式サイト)(北海道)
- 石川会場(公式サイト)(石川)
- 郡山会場(公式サイト)(福島)
- 一ツ橋会場(公式サイト)(東京)
- 八王子会場(公式サイト)(東京)
- 新宿会場(公式サイト)(東京)
- 厚木会場(公式サイト)(神奈川)
- 川崎会場(公式サイト)(神奈川)
- 名古屋会場(公式サイト)(愛知)
- 立命館大学会場(公式サイト)(京都)
- 京都会場(公式サイト)(京都)
- 大阪会場(公式サイト)(大阪)
- 福岡会場(公式サイト)(福岡)
- 熊本会場(公式サイト)(熊本)
- 鹿児島会場(公式サイト)(鹿児島)
- 沖縄会場(公式サイト)(沖縄)
- 沖縄北谷会場(公式サイト)(沖縄)
国内報道:
- 小野憲史 「「ファミスタの父」登場。ギネスブックにも載ったGlobalGameJamレポ」エキサイトニュース (2013年1月31日)
- 長戸勲 「プロ&アマ混合チームでゲーム制作 世界規模で行われた「GlobalGameJam2013」 レポート前編」(2013年2月4日)
- 長戸勲 「14時間でARG制作に挑戦した会場も 「GlobalGameJam2013」レポート後編」(2013年2月4日)
- 小野憲史 ゲーム開発系イベント「GlobalGameJam (GGJ)」48時間でゲームをつくり上げるGGJを追う!, CG-ARTS教育レポート 2013.04.01
- 「GGJ2013事前配信(1/18)のまとめ」
「GlobalGameJam 2013 直前Ustream放送」前後のツイート集. - GGJ2013 @新宿会場に参加して来た (2013-01-29, 新宿会場参加者)
- 【会場レポート!!】Global Game Jam 2013 with tmlib.js 【新宿会場】 (1月30日, 新宿会場)
- GGJ2013、UnityとBlenderで世界に挑む。(2013-01-30, 札幌会場参加者)
- GGJ2013に参加した話 (武蔵小杉会場参加者)
- 文系女子がグローバルゲームジャムに挑戦! 果たして結果は? (1月31日, NII会場参加者)
- An Experiment of 1/319 (英語スライド, NII会場)
- Kawaz 札幌周辺のゲーム開発者コミュニティサイト.複数のブログ記事あり
- GGJ2013ゲームパーティ(2月1日)
- OGC 2013
- 第52回日本SF大会(7月20,21日開催予定)
- CEDEC2013(8月)
革命後の世界
このように,日本各地で48時間でゲームが開発され,さらに終わったあとも多くの人々がゲーム開発について語る状況が実現した.これは革命的とも言えるが,もちろんその革命は日本国内だけでなく世界各地で起こっている.たとえば登録者数の多い会場リストを見ると,メガ会場が世界各地に出現している.1位のEgypt Game Jamは354人,2位のパラナ ポンティフィカル カトリック大学 (PUCPR)は323人,3位のバンクーバー会場は273人と,これまで目立たなかったエジプトやブラジルに最大級のメガ会場が出現した.
その一方で,Global Game Jamの原型であり,最大のゲームジャム会場だったコペンハーゲンのNordic Game Jamは今回は日程をずらして開催され,Global Game Jamには参加しなかった.そしてコペンハーゲンの開発者の一部はGGJ期間中は世界各地の会場に参加している.後編ではこうしたGGJの新たな会場の動きと国内の新たな動きについてまとめてみたい.
(山根)
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