2025年2月25日火曜日

GDC2025 プレビュー (前編)

(情報開示: IGDA日本はGDCの公式メディアパートナーとして,日本語情報を積極的に提供しています).
アカデミック・ブログ主筆の山根です.1月の「IGDA日本新年会」でも報告しましたが,本アカデミックSIGは今年3月をもって活動を終了して次の活動に進みます.本ブログはその後も残す予定です.(くわしくは本稿末尾にて説明します)

さて本記事では,毎年3月にカリフォルニアで開催されるゲーム開発者のための世界最大のカンファレンス「GDC(Game Developeres Conference)」の(現時点での)プログラムから,本ブログが独自に注目するイベントを紹介する. 前編の本稿では,GDCの専門分野の拡大と今年の傾向について紹介する.

2024年3月26日火曜日

ゲームデベロッパーが地球温暖化に取り組む理由: 2022-2024

主筆の山根です.私事ですが,この4年間はゲーム開発者の専門職大学の立ち上げに参画しました.そのためこの4年間は学術論文よりも,翻訳・対談・一般書を主にやってきましたが,最初の卒業生を送り出したことで,2024年度からはゲームの高度専門家人材育成を大学から日本全国へと広げていきたいと考えています.今回はその次世代ゲーム開発者を待っている問題の一つとして,2022年から起こっているゲームデベロッパーの環境問題への取り組みを,GDCなどの国際的な変化を中心に紹介します. 

2024年1月5日金曜日

Global Game Jam 2024 プレビュー: オフィスで,学校で,民家で,病院でゲーム開発

あけましておめでとうございます.
2024年1月の「令和6年能登半島地震」で被災された方々にお見舞い申し上げます.北陸地域は個人ゲーム開発に縁がある地域で,国内でもいちはやくゲームジャムを開催した石川県のGlobal Game Jam 2010 JAIST(北陸先端科学技術大学院大学)会場や,富山県魚津市の「UOZUゲームジャム」「デジタルからくり装置作りワークショップ」,名物にちなんだ『カニノケンカ』eスポーツイベントで知られる富山県射水市の「ToyamaGamersDay」と,ゲーム関係者がいくつもの足跡を残しており,無事を祈っています.
本記事では,1月末のGlobal Game Jam2024を展望します. 

2023年1月23日月曜日

2022年アカデミック・レビュー

主筆の山根です.これまでゲーム研究や高等教育で大きな出来事があった年は年間レビュー記事を書いていましたが,このところ本ブログではICD-11論争や香川県条例といったリアルタイムの社会問題にリソースを割いていたためにアカデミックなふりかえりが止まっていました.そこで,ここ2, 3年間をまとめてゲームのアカデミックな話題をふりかってみたいと思います.

2020年から2022年にかけて,ゲーム研究の出版は国内外でもりあがりました. 

2023年1月16日月曜日

GGJ23プレビュー: パンデミック後の産学イベント(追記あり)

  世界最大のゲームジャムイベント,Global Game Jamが1月末から2月第1週にかけて開催される.本ブログではGlobal Game Jamの初期から報告を行ってきたが,本稿では直前プレビューを行いたい.

対面会場が帰ってきた

2022年11月12日土曜日

ゲーム学における最大の論争(下): ゲーム産業団体のグローバル化

主筆の山根です.
 過去記事「ゲーム学における最大の論争(上)」では,Gaming disorder(ゲーム障害,ゲーミング障害,ゲーム行動症などと訳されるが公式訳は未定)の決定的な根拠が立証されないままICD-11に収載されたこと,そして立証する者がいないまま専門家の間で統一見解が出なかったこと,それを受けてアメリカのゲーム業界団体では重要論文を速報しながら根拠にもとづく議論を求めたり,ゲーム開発者コミュニティ内では心理学博士人材が情報共有を進めていたことを紹介しました.今回は,さらに最新動向と日本の状況について展望と提言を行います.

日本がゲーム産業の国際的ネットワークから無視され始めている?

 今月2022年11月2日に,世界のゲーム業界団体がGlobal Video Game Coalition(GVGC)を立ち上げた.プレスリリースは以下の文章ではじまっている.